なんと衝撃的な出来事が起きた。韓国のメーカー大宇のバスが日本のバス会社に採用
されたのだ。山口県は下関に本社を置くサンデン交通が2台導入したもの。下関は韓国
のプサンと定期航路があり、韓国に一番近い街ともいえる。部品の供給もフェリーを介し
て1日でOKとのこと。気になる価格も1台当たり2000万円と国産ハイデッカーの300
0万程度と比べるとかなりの格安となる。国産メーカーを脅かす存在になりえるのであろ
うか、今後の展開が気になるところである。早速現車を確認してきたのでご紹介する。
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ヨーロピアンなスタイルのBX212S。 サンデン交通のデザインにもピッタリ。 |
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カタツムリの角のようなバックミラーが印象的。 フロントガラス上部の「はちまき」部分はかつて のスーパーエアロUを思い起こす。 |
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リアスタイル。リアスポイラーも装着され、ダミー ルーバーが施されている。 |
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西工C−Tとのツーショット。 BX212Sはスーパーハイデッカーと謳われてい るが、実際は直冷のためエアコンユニットが屋根 上に乗り車高を稼いでいるため、客室からの目 線は国産ハイデッカーとほとんど変わらない。 |
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エントランス部分。 木目調のサービスボックスで高級感を醸し出して いるが・・・。 |
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運転席周り。 こちらもウッド調で好みの分かれるところであ る。メーター配置などは特に違和感はない。 |
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エアコン操作パネル。 現地製エアコン搭載で固定窓と言うこともあり、 夏場の効き具合とメンテナンスが気になるとこ ろ・・・・。ホィールパーキングのレバーはインパネ の横にある。 |
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客室内部・前から。 固定窓のため、補助席はない。特に国産車と変 わらぬ雰囲気。 |
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客室内部・後ろから。 天井途中に見えるのが格納式液晶テレビ。 照明は荷棚下ラインライトを装備。 |
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シートは少々肉厚に見える。 ちょっと座っただけではその実力は判断不可 能。 |
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シートバックは天龍製に見えなくもない。 |
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フロントに鎮座するテレビ。 折角のフロント1枚窓もこのテレビで眺望をさえ ぎられる。昔のパノラマデッカーを髣髴させる雰 囲気。 |
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昔2ドアの乗用車によく見られた飛び出し窓。 固定窓だけにこれはアイデアもの。窓が少し開く だけでもだいぶ違う。しかし全幅が変わってしま う気も・・・・。 |
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タイヤはもちろん純正、ハンコック製。 |
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デウのエンブレム。 |
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エンジンはユーロV適合のV6インタークーラー ターボ搭載。10.964ccで420psを産み出す。 |
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立目のストップランプが中々おしゃれ。 |
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型式が張り文字で張られている。 |
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ロイヤルハイデッカーの金文字がキラリ。 |
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デウの銘版。 |
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日韓友好に一役!。 |
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ヨーロピアンなバックミラー。 バックミラーだけでなく、各方向確認用ミラーも内 臓。 |
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残念ながら車軸懸架である。 たまにしか乗車しない乗客であれば、その乗り 心地の変化にほとんど気付かないであろうが、 毎日乗車する乗務員にとっては結構重要な部分 である。 |
更に仲間が増えました! |
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サンデン交通に続き、大阪のワールドキャビンに BX212Sが登場した。ワールドキャビンは韓国 系の企業で免税店などを経営している。 |
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リアスタイル。 名神道桂川PAにてゲット。お客さんは韓国の小 学生で修学旅行?の様子であった。 |
以上、韓国からやってきた大宇の車輌を紹介した。その魅力はなんと言っても価格であろう。
しかし、日本全国を駆け巡る観光バスとして使用する場合、旅先での故障時にそのメンテナ
ンスに対応できるのかという不安も残る。また、その耐久性はいかがなものか、日本製のよ
うに20年近く持つものかどうか、というのも韓国を訪問した時に古いバスを見かけなかった。
それが、ただ都市部だけに代替が早いのか、それとも耐久性そのものが低く、長持ちしない
のか、その真実はわからないため、非常に興味のあるところである。いくら安くても10年し
か持たないのなら、リセールバリューを考えると、話題性だけに終わってしまう。とはいえ、
今までのバス業界における新風として、また新しい選択肢として、活躍して欲しいものである。